第29号(2003年3月発行第15巻第1号)

表紙写真

(上) 東経150度線に沿った南大洋の水温鉛直断面図
(下) 東経150度線に沿った南大洋の鉛直鉛直断面図

  海上保安庁海洋情報部(前水路部)では,1960年の第2次日本南極地域観測隊の海洋部門に初めて職員を派遣しました.1965年の第7次隊からは,海洋定常観測部門(海洋物理・海洋化学)に毎回2名の職員を派遣しています. 
1987年の第29次隊からは,往路がフリーマントル(豪)〜昭和基地,復路が昭和基地〜シドニー(豪)と,ほぼ一定の航路になっています.
 表紙の図は,第43次隊(2001〜2002年)によって,復路の昭和基地〜シドニー間の航海中,南極大陸付近から東経150度沿いに北上する際に実施された,投下式塩分水温鉛直プロファイラー(XCTD)による観測から得られた結果をまとめたものです.XCTDは1回のプローブ投入により,各深度における塩分と水温のデータが簡単に同時に得られる海洋測器で,従来から広く使われてきた投下式水温鉛直プロファイラー(XBT)に変わる海洋測器として,近年その使用頻度が急速に広まっています.
表紙の図では,南緯52度付近に渦状の海洋構造の存在が明確に確認出来ています.

(資料提供::海上保安庁海洋情報部 木下 秀樹 氏)

口 絵:20m型測量船「くるしま」

論説

解説

紹介記事

図書紹介 (p.113)

会告・学会記事(p.115)


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