第41号(2009年3月発行第21巻第1号)

表紙:2007年9月の月平均海氷密接度と海面気圧(等値線)

 

ベクトルは2006年11月〜2007年4月の平均海氷速度を表す.太平洋側北極海では,海氷は岸からの摩擦が低下し,時計回りの運動が加速され東厚西薄の海氷厚分布が夏季を迎える前に形成された.夏季には,薄い一年氷は融け切り開水域となり,厚い氷は融けきらず残ったため経度方向に非一様な海氷分布となった.そのため、夏季の海面気圧は東高西低となり,南風から暖気が送り込まれ,さらに海氷を減じる夏季のダイポールパターンが形成された.海洋・海氷が始動させた新たな正のフィードバック機構が北極気候変化を解く鍵である.


(資料提供・解説 東京海洋大学 島田浩二氏)


口 絵:海洋速報と海流推測図の発行

論 説


紹介記事

第20回研究成果発表会、創立20周年記念式典関係記事(p.33)

20周年記念公園「これからの海洋調査技術に期待されるもの」講演録(p.43)

会告・学会記事(p.61)


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